denchiya: スタートアップ修復をWindows10でおこなう方法や失敗したときの対処方法

スタートアップ修復という言葉を聞いたことはありますか？スタートアップ修復はWindows10にも搭載されている機能です。本来スタートアップ修復はWindows REに搭載されているプログラムで、セーフモードやシステムの復元とは異なるものとなっています。

そのためスタートアップ修復がうまくいかないときはほかの方法で解決できることもあります。
またスタートアップ修復はWindowsの種類でも起動方法が異なります。

今回はスタートアップ修復をWindows10でおこなうときの方法などについてご紹介します。

スタートアップ修復とは
スタートアップ修復とは、Windows10においてパソコンが正常に起動しなくなったときなどに使用するプログラムです。起動を妨げるような問題を判断し、問題を検出したときにはその問題を修正するという機能があります。

従来からあるセーフモードという機能によって起動できないというときは、このスタートアップ修復を活用することができます。

つまりスタートアップ修復はセーフモードで解決できないような問題を修正するための機能です。スタートアップ修復はセーフモードよりも原始的な問題を解決するときに使用します。

またこのような問題修正プログラムには「システムの復元」などもありますが、セーフモードも同様にそれぞれで修正できる問題は異なっています。

スタートアップ修復できる問題
MBR
MBRはマスターブートレコードの略で補助記憶装置の最初の1セクタのことを指します。MBRはハードディスクなどで最初に読み込まれるものです。そのためMBRに問題があると、パソコンを起動できなくなってしまいます。

しかしMBR自体はデータ量が1セクタ分しかないため比較的簡単に解決できるようです。MBR内のデータは主に「ブートストラップローダ」「パーティションテーブル」の2つです。

「ブートストラップローダ」はハードディスクで1番最初に読み込まれるプログラムです。起動するパーティションを特定し、その情報をほかのハードディスク内のプログラムに伝えます。

「パーティションテーブル」はパーティションに関する情報を扱っています。各パーティションの範囲やファイルシステムなどの情報が記載されています。

Windowsのシステムファイル
起動に関するシステムファイルを一部修復してくれるという機能があります。スタートアップ修復は基本的にWindows REというものに入っています。これはシステム修復するためのものを多くそなえたもので、Windows内の起動時の問題を解決することができる場合があります。

スタートアップ修復の注意点
スタートアップ修復はWindows10において手軽に問題を解決できることがあり、馴染みもあるものですが使用するときには注意点があります。

スタートアップ修復で問題を検知できないことも
上手く検出できなかったときには「診断と修復の詳細の表示」を確認することで、今までおこなった作業を確認することができます。そのときに検出できたかということも確認できるので、検知できているか分からない場合は確認するといいでしょう。

健全な箇所にも書き込みをおこなうことも
スタートアップ修復は自動で修復をおこなうものです。問題があると察知したところは、自動的に書き込みをおこないます。しかしその機能によって正常な箇所も書き込みがおこなわれて変更されることがあります。

時間がかかる
先ほどもご紹介したとおり、スタートアップ修復はすべて自動でおこなっています。そのため不要な作業も最初からすべておこなうことがあり作業が完了するまでに時間がかかります。

スタートアップ修復は問題内容にもよりますが、短くて10分、長いときでは3時間ほどかかることがあります。

スタートアップ修復の時間がかかるときには
・最大で3時間ほど放置する
スタートアップ修復は最大で3時間ほどといわれています。作業中にキャンセルボタンを押し、中断をすることでパソコンにトラブルが発生してしまうことがあります。まずは3時間ほど放置してみましょう。

・電源ボタンを長押しして強制終了したあとにセーフモードで起動
1度電源を落とし、起動しなおすと問題が解決できていることがあります。また起動するときにセーフモードにすると余計なシステムが起動することがないので、正常に完了している場合があります。

・30分放電する
HDD内のヘッドなどが不具合を起こしているという可能性があります。そのようなときには1度放電をおこなうと解決できることがあります。
パソコンにたまった電荷を放電する方法は過去コラム「調子の悪いパソコンは放電してみましょう！その手順や方法をご紹介」でもご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。

・コマンドプロンプトからチェックディスク
パソコンを起動させたときに「コマンドプロンプト」などの表示が出ているときには、コマンドプロンプトを開き、「chkdsk c: /r」を入力しEnterを押します。

作業内容が分からない
スタートアップ修復をおこなっているときには作業内容は表示されません。具体的にどのような作業をおこなっているのか分からないので、途中で強制終了したときには復旧がむずかしくなるようです。

　　スタートアップ修復は読み込みと書き込みをおこないますが、どの時点の作業をおこなっているか分からないため、あとどのくらいの時間がかかるのか分からないということも挙げられます。

スタートアップ修復でwindows10を起動させる方法
スタートアップ修復はWindows10でも起動させることができます。Windows10の場合、起動に2回続けて失敗すると次回起動するときに自動的にスタートアップ修復がおこなわれます。

自動でスタートアップ修復がおこなわれる場合
「自動修復を準備しています」「PCを診断中」という文字が表示されている場合は、スタートアップ修復が作動しています。そのあとに「スタートアップ修復でPCを修正できませんでした」というメッセージがでたときは修正する問題が検出されなかったということになるようです。

しかしこのメッセージが表示されたときでもエラーが検出されて解決された、ということもあるようです。

手動でスタートアップ修復をおこなう場合
・用意するもの
（インストールメディア、システム修復ディスク、USB回復ドライブ）のうちどれか

・パソコンの電源を入れ、ロゴが表示されているときに「F2」キーを押します
・BIOS（UEFI）の操作画面がでてきます
・「BIOSセットアップユーティリティ」が表示されます
・「→」で操作し「Exit」を選択します（Enterキーは押さない）
・「↓」で「HDD Recovery」を選択し、「Enter」キーを押します
・「Execute HDD Recovery」が表記され、「Yes」を選択します
・黒い画面にロゴが表示されて、画面が切り替わるまで待ちます。
・機種やメーカーによっては「キーボードレイアウトの選択」が表示されます。そのときは「Microsoft IME」をクリックします
・「オプションの選択」が表示され、そのなかの「トラブルシューティング」をクリックします
・「トラブルシューティング」の画面が表示されるので「詳細オプション」をクリックします
・「詳細オプション」が表示されるのでそのなかの「スタートアップ修復」をクリックします
・（機種によってはスタートアップ修復を選択すると「Windows10」が表示されることがありますが、その場合はそれをクリックします）
・使用するアカウントをクリックします
・アカウントのパスワードを入力し、「続行」をクリックします
・画面が黒くなり、ロゴが表示されます。「PCを診断中」という表記があらわれ、修復が完了するのを待ちます