ASUSから登場した「B9440UA」は、14型液晶搭載のモバイルノートPCである。この種のモバイルノートは各社から発売されているが、B9440UAの最大の売りは、米国国防総省が定めた調達基準であるMIL-STD-810G準拠の9項目のテストをクリアしていることだ。
高い堅牢性とスリムさを両立させたモバイルノートであり、とくにビジネス用途に向いた製品だ。B9440UAは、CPUやメモリの違いによって、2モデルが用意されているが、上位モデルを試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。
本体サイズは、321.3×216.2×15mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.05kgである。14型液晶搭載モバイルノートとしては、トップクラスの軽さであり、狭額縁設計でフットプリントも小さい。
B9440UAは、ヒンジ周りの設計にもこだわっており、ディスプレイ部分を開くとヒンジが下に出っぱり、本体を支える脚の役割をはたすようになっている。ヒンジが下に出っぱることで、キーボードが手前側に約7度の角度で傾く仕組みだ。キーボードに適度な傾斜がつくことで、長時間キー入力を行なっても手首や腕などが疲れにくい。ヒンジは約180度まで開くので、膝の上などに置いて使う場合でも使いにくくならない。長文の入力が多い、ビジネスユーザーにはうれしい仕様だ。
B9440UAは、CPUとしてCore i5-7200U(2.5GHz)またはCore i7-7500U(2.7GHz)を搭載、メモリはCore i5搭載の下位モデルが8GB、Core i7搭載の上位モデルが16GBであり、増設はできない。
ストレージとしては、上位/下位モデルともに256GB SSDが搭載されている。最近はクラウドストレージを使うことも増えており、ストレージが256GBあれば一般的な用途には十分だろう。ただし、M.2のSSDはNVMeではなくSATAだが、モバイルノートとしては、十分なスペックと言えるだろう。
ポインティングデバイスとしては、タッチパッドが採用されている。タッチパッドのサイズは、105×62mmと大きめである。タッチパッドとクリックボタンが一体化したタイプであるが、クリック操作がややしにくかった。試用機のみの現象かもしれないが、慣れない方はマウスを使うことをおすすめする。
USB 3.1 Type-Cポートが、左右のヒンジの上側に用意されているのもなかなかユニークで、ディスプレイを開くと、USB 3.1 Type-Cポートの角度も変わっていくわけだ。
なお、ACアダプタの電源コネクタもUSB 3.1 Type-Cコネクタを採用しているが、給電が可能なポートは左側だけであり、右側のUSB 3.1 Type-CポートにACアダプタを接続しても給電はされない。
無線機能としては、IEEE 802.11ac対応無線LAN機能とBluetooth 4.2を搭載。ACアダプタは65W仕様で、コンパクトで携帯しやすい。
公称バッテリ駆動時間は、最大7.5時間とされている。そこで、実際にバッテリベンチマークソフトの「BBench」(海人氏作)を利用し、1分ごとに無線LAN経由でのWebアクセス(IEを利用)、10秒ごとにキー入力を行なう設定でバッテリ駆動時間を計測したところ(電源プランは「バランス」、液晶輝度は「中」)、8時間48分という結果になった。無線LAN常時オンでこれだけ持てば、かなり優秀と言える。
利用したベンチマークソフトは、「PCMark 8」、「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4K」、「ファイナルファンタジー XIV 紅蓮のリベレーターベンチマーク」、「CrystalDiskMark 3.0.3b」、「CrystalDiskMark 5.1.2」である。比較用として、日本マイクロソフト「Surface Laptop」、LGエレクトロニクス「LG Gram 15Z970-GA55J」、日本HP「HP Elite Slice」、レノボ「ThinkPad X1 Carbon」の値も掲載した。
結果は下の表に示したとおりで、Surface Laptopに比べると、ややベンチマーク結果がふるわないが、体感的には十分快適だった。CrystalDiskMarkの結果も、SATA対応SSDとしては高速な部類だ。
税別価格はCore i5/メモリ8GBモデルが119,800円、Core i7/メモリ16GBモデルが139,800円なので、価格的にも魅力がある。Windows Hello対応の指紋認証機能を搭載していることや、非光沢液晶の搭載など、仕事で使うモバイルノートとしての完成度は高い。
バッテリ駆動時間も、重量を考えるとかなり健闘しており、ACアダプタもコンパクトなので、出張などに持って行くにも向いている。軽くて丈夫なモバイルノートを探している人には、有力な選択肢となるだろう。
高い堅牢性とスリムさを両立させたモバイルノートであり、とくにビジネス用途に向いた製品だ。B9440UAは、CPUやメモリの違いによって、2モデルが用意されているが、上位モデルを試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。
ヒンジを開くことでキーボードに傾斜がつくデザイン
まず、外観から見ていこう。B9440UAは、直線を基調としたシャープなデザインである。筐体の素材には軽くて丈夫なマグネシウム合金が採用されており、質感も高い。MIL-STD-810G準拠のテストをクリアしているだけでなく、ほかのテストについても通常の製品よりも厳しいテストを行なっているのことだ。本体色はダークグレーで、オフィスに違和感なく馴染む。本体サイズは、321.3×216.2×15mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.05kgである。14型液晶搭載モバイルノートとしては、トップクラスの軽さであり、狭額縁設計でフットプリントも小さい。
B9440UAは、ヒンジ周りの設計にもこだわっており、ディスプレイ部分を開くとヒンジが下に出っぱり、本体を支える脚の役割をはたすようになっている。ヒンジが下に出っぱることで、キーボードが手前側に約7度の角度で傾く仕組みだ。キーボードに適度な傾斜がつくことで、長時間キー入力を行なっても手首や腕などが疲れにくい。ヒンジは約180度まで開くので、膝の上などに置いて使う場合でも使いにくくならない。長文の入力が多い、ビジネスユーザーにはうれしい仕様だ。
B9440UAの上面。シンプルでシャープなデザインだ |
B9440UAの底面 |
ディスプレイ部分を開くとヒンジが下に出っぱり、キーボードに傾斜がつく |
ヒンジは約180度まで開くことができる |
B9440UAの試用機の重量は、実測で1.072kgだった |
PCとしての基本性能も高いがNVMe対応ではないのが残念
B9440UAのPCとしてのスペックを見ていこう。B9440UAは、CPUとしてCore i5-7200U(2.5GHz)またはCore i7-7500U(2.7GHz)を搭載、メモリはCore i5搭載の下位モデルが8GB、Core i7搭載の上位モデルが16GBであり、増設はできない。
ストレージとしては、上位/下位モデルともに256GB SSDが搭載されている。最近はクラウドストレージを使うことも増えており、ストレージが256GBあれば一般的な用途には十分だろう。ただし、M.2のSSDはNVMeではなくSATAだが、モバイルノートとしては、十分なスペックと言えるだろう。
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試用機のデバイスマネージャーを開いたところ。試用機にはMicron製SSDが搭載されていた |
キーボードの操作性も良好
キーボードは、アイソレーションタイプの全86キーで、キーピッチは19mm、キーストロークは1.5mmである。キー配列は標準的で、剛性感も高く、タイピングはしやすい。ただし、電源ボタンがキーボード最上部に配置されていることがやや気になる。カーソルキーも比較的大きく、左右のカーソルキーの上に空間があるので、ミスタイプもしにくい。キーボードは防滴仕様であり、多少水をこぼしても大丈夫だ。ポインティングデバイスとしては、タッチパッドが採用されている。タッチパッドのサイズは、105×62mmと大きめである。タッチパッドとクリックボタンが一体化したタイプであるが、クリック操作がややしにくかった。試用機のみの現象かもしれないが、慣れない方はマウスを使うことをおすすめする。
アイソレーションタイプのキーボードを採用。キーピッチは19mmで、キーストロークは1.5mm。配列も標準的だ |
ポインティングデバイスとして、タッチパッドが採用されている。クリックボタンとパッドが一体化したタイプだ |
狭額縁設計の非光沢フルHD液晶を搭載
液晶は14型で、解像度は1,920×1,080ドットと標準的だ。非光沢仕様であり、外光の映り込みも少ないため、長時間使っても目の疲れが少ない。狭額縁設計でベゼル幅が5.4mmと狭いことも魅力だ。なお、タッチ操作には非対応だ。発色やコントラストについても不満はない。液晶は14型で、解像度は1,920×1,080ドット。タッチ操作には非対応だ |
Windows Hello対応の指紋センサーが便利
B9440UAは、キーボード右上にWindows Hello対応の指紋センサーを搭載しているので、Windowsのログオンなどを指1本で行なえる。実際に試してみたが、認識速度や認識精度も十分満足できるレベルだった。キーボード右上にタッチ式の指紋センサーを搭載 |
このように指をセンサーに載せるだけで、指紋認証が可能だ |
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Windows Helloのセットアップも簡単だ |
インターフェイスはUSB 3.1 Type-C×2とヘッドセット端子のみと割りきった仕様
B9440UAは、薄さと軽さを重視したためか、インターフェイスはUSB 3.1 Type-C×2とヘッドセット端子のみとかなり割りきった仕様となっている。USB 3.1 Type-Cポートが、左右のヒンジの上側に用意されているのもなかなかユニークで、ディスプレイを開くと、USB 3.1 Type-Cポートの角度も変わっていくわけだ。
なお、ACアダプタの電源コネクタもUSB 3.1 Type-Cコネクタを採用しているが、給電が可能なポートは左側だけであり、右側のUSB 3.1 Type-CポートにACアダプタを接続しても給電はされない。
無線機能としては、IEEE 802.11ac対応無線LAN機能とBluetooth 4.2を搭載。ACアダプタは65W仕様で、コンパクトで携帯しやすい。
公称バッテリ駆動時間は、最大7.5時間とされている。そこで、実際にバッテリベンチマークソフトの「BBench」(海人氏作)を利用し、1分ごとに無線LAN経由でのWebアクセス(IEを利用)、10秒ごとにキー入力を行なう設定でバッテリ駆動時間を計測したところ(電源プランは「バランス」、液晶輝度は「中」)、8時間48分という結果になった。無線LAN常時オンでこれだけ持てば、かなり優秀と言える。
左側面には、USB 3.1 Type-Cポートとヘッドセット端子が用意されている |
左側面のUSB 3.1 Type-Cポートのアップ |
左側面のヘッドセット端子のアップ |
右側面には、USB 3.1 Type-Cポートが用意されている |
右側面のUSB 3.1 Type-Cポートのアップ |
付属のACアダプタ |
ACアダプタは65W仕様だ |
ACアダプタのコネクタはUSB Type-Cである |
ACアダプタ(ケーブル込み)の重量は実測で310gだった |
ベンチマーク結果もまずまず
参考のために、ベンチマークテストを行なってみた。利用したベンチマークソフトは、「PCMark 8」、「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4K」、「ファイナルファンタジー XIV 紅蓮のリベレーターベンチマーク」、「CrystalDiskMark 3.0.3b」、「CrystalDiskMark 5.1.2」である。比較用として、日本マイクロソフト「Surface Laptop」、LGエレクトロニクス「LG Gram 15Z970-GA55J」、日本HP「HP Elite Slice」、レノボ「ThinkPad X1 Carbon」の値も掲載した。
結果は下の表に示したとおりで、Surface Laptopに比べると、ややベンチマーク結果がふるわないが、体感的には十分快適だった。CrystalDiskMarkの結果も、SATA対応SSDとしては高速な部類だ。
B9440UA | Surface Laptop | LG Gram 15Z970-GA55J | HP Elite Slice | ThinkPad X1 Carbon | |
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CPU | Core i7-7500U(2.7GHz) | Core i5-7200U(2.5GHz) | Core i5-7200U(2.5GHz) | Core i7-6700T(2.8GHz) | Core i7-6600U(2.6GHz) |
GPU | Intel HD Graphics 620 | Intel HD Graphics 620 | Intel HD Graphics 620 | Intel HD Graphics 530 | Intel HD Graphics 520 |
PCMark 8 | |||||
Home conventional | 2,509 | 2,518 | 2,714 | 3,262 | 2,635 |
Home accelerated | 3,256 | 3,024 | 3,330 | 3,580 | 3,176 |
Creative conventional | 2,684 | 2,658 | 2,747 | 3,396 | 2,691 |
Creative accelerated | 4,054 | 3,885 | 4,103 | 4,550 | 3,890 |
Work conventional | 3,010 | 2,725 | 3,125 | 3,462 | 2,928 |
Work accelerated | 4,540 | 3,789 | 2,534 | 4,730 | 4,063 |
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4K | |||||
1,280×720ドット 最高品質 | 5,556 | 6,622 | 5,145 | 6,595 | 6,796 |
1,280×720ドット 標準品質 | 6,139 | 7,254 | 6,347 | 7,153 | 6,844 |
1,280×720ドット 低品質 | 7,132 | 8,352 | 7,203 | 8,346 | 6,851 |
1,920×1,080ドット 最高品質 | 3,185 | 3,988 | 2,609 | 3,230 | 3,109 |
1,920×1,080ドット 標準品質 | 4,135 | 4,925 | 3,534 | 4,148 | 4,256 |
1,920×1,080ドット 低品質 | 4,482 | 5,976 | 4,147 | 4,927 | 5,835 |
ファイナルファンタジーIXV 紅蓮のリベレーターベンチマーク | |||||
1,280×720ドット 最高品質 | 1,332 | 1,844 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
1,280×720ドット 高品質(デスクトップPC) | 1,443 | 1,947 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
1,280×720ドット 高品質(ノートPC) | 2,224 | 2,554 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
1,280×720ドット 標準品質(デスクトップPC) | 2,885 | 3,373 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
1,280×720ドット 標準品質(ノートPC) | 2,870 | 3,395 | 未計測 | 未計測 | 未計測 |
CrystalDiskMark 5.1.2 | |||||
シーケンシャルリードQ32T1 | 531.3MB/s | 648.0MB/s | 547.8MB/s | 550.7MB/s | 2592MB/s |
シーケンシャルライトQ32T1 | 462.8MB/s | 241.7MB.s | 383.2MB/s | 515.1MB/s | 1533MB/s |
4KランダムリードQ32T1 | 246.3MB/s | 105.0MB/s | 277.2MB/s | 316.0MB/s | 545.9MB/s |
4KランダムライトQ32T1 | 270.1MB/s | 41.00MB/s | 264.0MB/s | 298.6MB/s | 251.7MB/s |
シーケンシャルリード | 504.6MB/s | 401.2MB/s | 500.2MB/s | 481.1MB/s | 1854MB/s |
シーケンシャルライト | 416.1MB/s | 231.8MB/s | 386.1MB/s | 454.6MB/s | 1528MB/s |
4Kランダムリード | 27.75MB/s | 6.660MB/s | 21.95MB/s | 28.29MB/s | 53.99MB/s |
4Kランダムライト | 103..5MB/s | 36.00MB/s | 72.80MB/s | 58.61MB/s | 164.5MB/s |
堅牢で安心して使えるコストパフォーマンスの高いビジネスモバイルノート
B9440UAは、MIL-STD-810G準拠のテストをクリアした堅牢さが売りのモバイルノートだが、デザインも洗練されており、野暮ったさは感じられないので、ビジネスマンだけでなく、学生が持ち歩くにも向いている。税別価格はCore i5/メモリ8GBモデルが119,800円、Core i7/メモリ16GBモデルが139,800円なので、価格的にも魅力がある。Windows Hello対応の指紋認証機能を搭載していることや、非光沢液晶の搭載など、仕事で使うモバイルノートとしての完成度は高い。
バッテリ駆動時間も、重量を考えるとかなり健闘しており、ACアダプタもコンパクトなので、出張などに持って行くにも向いている。軽くて丈夫なモバイルノートを探している人には、有力な選択肢となるだろう。
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